高額療養費制度を使えば医療費が劇的に減る!50代が知っておくべき申請方法
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🖊 この記事は、筆者が実際に体験した内容をもとに書いています。
医療費が月10万円かかっても、実際の負担は約9万円で済む
50代になると、健康診断で引っかかったり、持病の治療が始まったりと、医療費がかさんでくる方も多いと思います。
「先月の入院で30万円以上かかってしまった…」
そんなとき、実は申請するだけで大幅に戻ってくる制度があります。それが「高額療養費制度」です。
知っている方も多いと思いますが、実際に申請できていない方が非常に多いのが現実です。この記事では、50代の目線で制度の仕組みと申請方法をわかりやすく解説します。
高額療養費制度とは?
高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費の自己負担が一定額を超えた場合、超えた分が後から払い戻される国の制度です。
たとえば、月の医療費(窓口での3割負担分)が15万円かかったとします。でも高額療養費制度を使えば、実際の負担は所得によっては約8〜9万円程度に収まります。
残りの6〜7万円は申請すれば戻ってくるわけです。
自己負担限度額はいくら?(2026年8月時点)
負担の上限額は、年齢と収入によって変わります。この制度は2025年12月16日にとりまとめられた見直し案にもとづき、2026年8月から2027年8月にかけて2段階で改定されます。以下は現時点(令和8年8月〜令和9年7月に適用される表)の金額です。
70歳未満の場合
| 年収の目安 | 月の上限額 | 多数回該当 |
|---|---|---|
| 約1,160万円〜 | 27万300円+α | 14万100円 |
| 約770万〜1,160万円 | 17万9,100円+α | 9万3,000円 |
| 約370万〜770万円 | 8万5,800円+α | 4万4,400円 |
| 約370万円以下 | 6万1,500円 | 4万4,400円 |
| 住民税非課税世帯 | 3万6,900円 | 2万4,600円 |
50代の会社員の多くは「年収約370万〜770万円」の区分に当てはまります。この層では、月の自己負担は約8万5,800円が上限です(2026年8月時点)。
所得区分がさらに細かく分かれるのは2027年8月からです。2026年8月の時点では、上記の5区分のままです。
+αとは?
自己負担限度額を超えた部分のうち、1%を追加で負担する仕組みです。計算式は複雑ですが、医療費が高額になるほど恩恵も大きくなります。
※出典:厚生労働省「高額療養費制度の見直しについて(令和8年8月診療分から)」(制度トップページ「高額療養費制度を利用される皆さまへ」より)。正確な金額はご自身の加入する健康保険組合・協会けんぽ・市区町村にご確認ください。
申請しないと損!実際のケースで見てみよう
以下は「年収約370万〜770万円」の区分(月の上限8万5,800円+α)で計算した例です。ご自身の年収区分によって金額は変わります。
ケース①:盲腸の手術で入院(10日間)
ケース②:がんの抗がん剤治療(月1回)
がん治療のように長期にわたる治療の場合、毎月申請することで年間100万円以上戻ってくるケースもあります。
「限度額適用認定証」を使えば窓口負担を最初から減らせる
高額療養費制度には2つの使い方があります。
①後から申請して払い戻しを受ける
医療費を一度払って、後から健康保険組合や市区町村に申請する方法。手続きは必要ですが、確実に戻ってきます。
②「限度額適用認定証」を事前に取得する
こちらの方がおすすめです。
加入している健康保険(会社員なら健康保険組合、自営業なら国民健康保険)に事前申請すると、「限度額適用認定証」が発行されます。これを病院の窓口で提示するだけで、最初から上限額までしか請求されません。
一度大金を立て替えなくて済むので、入院が決まったらすぐに申請することをおすすめします。
申請の手順(後から払い戻しの場合)
会社員(健康保険組合加入)の場合
1. 会社の総務・人事担当に「高額療養費の申請書」をもらう
2. 診療明細書・領収書・保険証のコピーを準備
3. 申請書に記入して提出
4. 2〜3ヶ月後に指定口座に振り込まれる
自営業・フリーランス(国民健康保険)の場合
1. 市区町村の窓口またはマイナポータルからオンライン申請
2. 診療明細書・領収書・通帳のコピーを準備
3. 申請後2〜3ヶ月で還付
申請期限に注意!
高額療養費の申請期限は、診療を受けた月の翌月1日から2年以内です。過去の分が申請できていない場合、今すぐ遡って申請できます!
「世帯合算」でさらにお得になる
同じ世帯の家族全員の医療費を合算できる「世帯合算」という仕組みもあります。
たとえば、夫婦で同月に医療費がかかった場合、それぞれ単体では上限に達しなくても、合算すると上限を超えて払い戻しが発生することがあります。
世帯合算が有効な例(年収約370万〜770万円の場合)
家族全員分の領収書をまとめて保管しておきましょう。
多数回該当でさらに負担が下がる
同じ世帯で、高額療養費の支給を1年間(直近12ヶ月)で3回以上受けた場合、4回目からは自己負担上限額がさらに下がります。
これを「多数回該当」といいます。今回の見直しでは、長期療養者への配慮として、この多数回該当の金額は据え置き(現行と同額)です(2026年8月時点、70歳未満)。
| 年収の目安 | 通常の上限額 | 多数回該当後の上限額 |
|---|---|---|
| 約1,160万円〜 | 27万300円+α | 14万100円 |
| 約770万〜1,160万円 | 17万9,100円+α | 9万3,000円 |
| 約370万〜770万円 | 8万5,800円+α | 4万4,400円 |
| 住民税非課税世帯 | 3万6,900円 | 2万4,600円 |
長期治療中の方は、3回目を超えたあたりから負担が大幅に減りますので、ぜひ活用してください。
高額療養費の「年間上限」が新設されました(2026年8月〜)
今回の見直しでもう一つ重要なのが、年単位の上限額(年間上限)の新設です。
これまでは月ごとの上限額しかありませんでしたが、2026年8月からは、多数回該当に達しない月が続いても、1年間(毎年8月〜翌年7月)の自己負担額の合計が年間上限に達すれば、それ以降はその年の負担が不要になります。
| 年収の目安 | 年間上限 |
|---|---|
| 約1,160万円〜 | 168万円 |
| 約770万〜1,160万円 | 111万円 |
| 約370万〜770万円 | 53万円 |
| 住民税非課税世帯 | 29万円 |
これは、月々の医療費が上限には届かないものの、通院が多い月と少ない月がある長期療養の方に特に効果があります。厚労省の試算では、これまで多数回該当に該当しなかった方で、年間約23.7万円の負担減になる例も示されています。
高額療養費制度の注意点
まとめ:入院・手術が決まったら最初にすること
高額療養費制度をうまく使うためのポイントをまとめます。
1. 入院・手術が決まったら → 限度額適用認定証を即申請
2. 毎月の医療費領収書は必ず保管(世帯合算・多数回該当・年間上限のため)
3. 過去2年以内の未申請分はすぐ確認
4. 家族全員の医療費を合算して申請する
5. 通院が多い年は「年間上限」も意識する(2026年8月新設)
50代は医療費が増えやすい時期です。かかった医療費は正しく申請して、使える制度はフル活用しましょう!